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中学生にもわかる住宅事情①

来週の職場体験を見据えて「中学生にもわかる住宅事情」のお話です。
第1弾は「島根県のこと。空き家のこと。」
せっかくの職場体験ですから、学校で習わないかも知れない「リアルな数字」を伝えます。
そして「中学生ひとりひとりが その数字をどう感じるか」だから正解はありません。
でも「いつもと違う何か」に興味をもってもらえたら…。
島根県で住宅業界にいる大人の1人として事実を伝えたいと思います。
①島根県のこと。
まず、島根県の人口をたずねます。
「はい。69万人ですね。」
ちなみに横浜の人口の20%です。横浜は大きい街(370万人)ですね。
漠然とした都会と田舎ではなく、数字で把握・比較できるのが中学生だと思います。
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では島根県 東部と西部の人口比率は 「〇:〇」でしょうか?
「はい。東部70%:西部30%ですね。」
先程の横浜市との比較もそうですが、別に勝ち負けではありません。
そして、私もみんなも住んでいる浜田市の人口は57,145人
少し身近な 手にとれる数字になってきたと思いませんか^^
僕たち1人1人が集まっている数字である事が伝わると良いですね。
そして、ニュースに出てくるデータを鵜呑みにしない大人になって欲しいですよね。
%(パーセンテージ)に惑わされず、手にとれる数字の感覚を持つ事。
中学生にどこまで伝わるでしょうか?不安でもあり、楽しみでもあります。
では横浜市と浜田市の「土地代」を比べてみましょう。
1m×1mの広さで比較します。畳の半分くらいですね。
これを「1平方メートルあたりの金額」と言います。
横浜市:313,420円/㎡
浜田市: 28,451円/㎡

ちょうど11倍!(すみません。おとなもビックリ)
別に…勝ち負けではありません。
②島根県の住宅事情について。
2つ質問をします。
「島根県にいくつお家が建っているでしょうか?」
「そのうち空き家になっているお家は何件あるでしょうか?」

カンの良い子は、先程の人口からおよその数字を回答できるでしょうか?
人口をヒントに住宅数と空き家率まで説明していきます。
まず「世帯」って聞いた事がありますか?
「ひとつの家族として、独立して生活を営んでいる人々の集まり」ですね。
島根県の総世帯数は約26万世帯です。
ちなみに「1世帯あたりの人員」と言えば?
何人家族ですか?という意味です。
島根県民69万人 ÷ 26万世帯 = 何人家族 という式になりますね。
「2.65人」という数字がでてきました。
今から30年前、私が中学3年生の時は7人家族で暮らしていました。
おばあちゃん。ヒイおばあちゃん。両親+3人兄弟。…にぎやかでしたね^^
話を戻します。「島根県にいくつお家が建っているでしょうか?」
総世帯数=お家が建っている数が理想である事を説明します。
1家族に1つ家がある。当たり前のことの様に聞こえます。
でも、事実はちがう!!
現在、島根県には約30万件の家が建っています。
ここで2つ目の質問 「そのうち空き家になっているお家は何件あるでしょうか?」
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人が住んでいない家が空き家です。
家の数から世帯数を引き算することは中学生なら容易に答えられるでしょう。
「はい。30万件-26万世帯=4万件ですね」
平成20年のデータで島根県の空家の数は44,200件です。
浜田市の世帯数は24,000世帯
江津市の世帯数は10,000世帯
浜田市と江津市の全世帯+10,000件が空き家なんですね。
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↑このグラフは、50年間の島根県の「新築住宅着工戸数」です。
このグラフの読み方は次回 工務店のお仕事 にて。
わかりやすく伝えるって難しい…。人に教えるって本当に難しい事なんですね。
先生って職業はスゴイなぁと思いました。今まで出会った先生方にも改めて感謝です…。

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